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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

血圧低値は認知機能低下と関連しますか?

今回も前回から引き続き低血圧と認知症に関する論文を。

 

前回の記事はこちら

 

①「Orthostatic hypotension, hypotension and cognitive status: early comorbid markers of primary dementia?」

PMID:18841007

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18841007

※抄録のみ

→心血管疾患や脳卒中の既往のない高齢者(平均年齢65.5歳)を対象としたコホート研究(中国)

 

・起立性低血圧そのものは認知機能障害との関連は見られなかった。

・低血圧で起立性低血圧がある場合は認知機能障害増加との関連が見られた。[オッズ比4.1(95%信頼区間1.11~15.1)]

・高血圧で起立性低血圧がある場合は認知機能障害減少との関連が見られた。[オッズ比0.48(95%信頼区間0.26~0.90)]

 

【コメント】

低血圧が認知機能低下と関連することが示唆されているが本文が読めないため血圧の区分等についてはわからず、やはり原因と結果の関係についても不明。

 

 

②「Low blood pressure and the risk of dementia in very old individuals.」

PMID:14694027

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14694027

※抄録のみ

→認知症ではない75歳以上の高齢者を対象としたコホート研究、追跡期間中央値6.7年

 

・拡張期血圧が10mmHg低下で認知症リスク増加[調整ハザード比1.20(95%信頼区間1.03~1.40)]

・平均動脈圧が10mmHg低下で認知症リスク増加[調整ハザード比1.16(95%信頼区間1.02~1.32)]

・収縮期血圧140~179mmHgの群は正常な収縮期血圧の群と比較してアルツハイマー病のリスクが減少[ハザード比0.55(95%信頼区間0.32~0.96)]

・拡張期血圧70mmHg以下の群は正常な拡張期血圧の群と比較してアルツハイマー病のリスクが増加[ハザード比1.91(95%信頼区間1.05~3.48)]

・2年以上低血圧が持続している場合に認知症リスクが増加[ハザード比2.19(95%信頼区間1.27~3.77)]

 

【コメント】

こちらも本文は読めず、交絡因子の調整等については詳しく読めないが上記の研究と似たように収縮期血圧高値でアルツハイマー病リスクの減少が示唆されている点は興味深い。

 

 

感想

高齢者においては血圧低値と認知機能低下との関連が示されているため前回と同じ感想ではありますが、やはり過度な降圧には注意したいところです。

 

とはいえ、高齢者の血圧管理はどの程度で行うべきかは未だ議論が分かれるところではあるかとは思いますが心血管疾患リスク等の他に認知機能低下のリスクも含めて考える必要があるのかなと思います。

 

参考までに