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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

吸入薬の使用時にはどんなエラーが多いですか?

喘息・COPD吸入薬

最近、吸入薬の記事ばかり書いてますが今回は吸入エラーに関するシステマティックレビューをサラッと読んでみたいと思います。

 

 

「Systematic Review of Errors in Inhaler Use: Has Patient Technique Improved Over Time?」

PMID:27060726

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27060726

 

喘息またはCOPDの子供と成人が対象となっておりますが日本で処方されることの多いMDIとDPIについてどういったエラーが多いのかいきなり結果を見ていきましょう。

 

【MDI(加圧噴霧式定量吸入器)】

・正しくない準備 : 30%(95%信頼区間24%~36%)

・吸入前の息の吐き出しの不足 : 48%(95%信頼区間43%~53%)

・同調 : 45%(95%信頼区間41%~49%)

・吸入の速さおよび/または深さ : 44%(95%信頼区間40%~47%)

・息止めが出来ていない : 46%(95%信頼区間42%~49%)

 

【ドライパウダー定量噴霧器】

・正しくない準備 : 29%(95%信頼区間26%~33%)

・吸入前の息の吐き出しの不足 : 46%(95%信頼区間42%~50%)

・吸入の際に唇と吸入口が離れている : 18%(95%信頼区間11%~25%)

・勢いのある速く深い吸入が出来ていない : 22%(95%信頼区間19%~25%)

・息止めが出来ていない : 37%(95%信頼区間33%~40%)

 

〇全体のうち正しく吸入できている割合は31%(95%信頼区間28%~35%)、まずまず吸入できているのは41%(95%信頼区間36%~47%)、正しく吸入できていないのは31%(95%信頼区間27%~36%)

 

 

以上が抜粋した結果ですが、およそ3割の患者では正しく吸入できていないと...。

患者に合ったデバイスが選択されていても手技にエラーがあれば当然十分な効果は期待できないわけですが、正しく吸入できていないが故に新たに薬剤が追加されるといったような事も少なからずあるのではないかと思います。

エラーの内容としては薬剤師の方であればまず注意しているポイントではないかとは思いますが、改めて指導内容の再確認・練習や投薬時の患者に対する定期的な確認が必要だなと思いました。

 

吸入の息の吐き出しと吸入後の息止めについて明日から少し強調。