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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

早くからアレルギーの原因食品を食べさせることでアレルギーを予防出来ますか?

アレルギー 生活習慣

「Randomized Trial of Introduction of Allergenic Foods in Breast-Fed Infants」

March 4, 2016DOI: 10.1056/NEJMoa1514210
 

PECO

P : 生後3ヶ月の母乳哺育児(1303人、英国)
E : アレルゲン性の食品であるヨーグルト・ピーナッツ・ゆで卵・胡麻・白身魚・小麦の6食品を早期(生後3ヶ月から6ヶ月の間に5週間以上タンパク質として3g/週)に摂取させる(652人)
※いずれかの食品に対してアレルギーが陽性だった場合はその食品のみ摂取を避け、その他の食品については摂取を続ける
C : およそ生後6ヶ月までは母乳のみで育て、その後アレルギー性の食品の摂取については両親の裁量に任せる(595人)
O : 1歳から3歳までの間における1食品以上の食物アレルギーの発症
 

チェック項目

・研究デザイン : ランダム化比較試験
・真のアウトカムか? : 真のアウトカム
・一次アウトカムは明確か? : 明確
・ランダム化が行われているか? : 行われている
・盲検化が行われているか? : 行われていない
・ITT解析が行われているか? : 行われている
・脱落者 : 19.4%
・サンプルサイズ : 1302人(パワー80%)
・患者背景 : 気になるような偏りは見られない
 

結果

・intention-to-treat解析 : E群(5.6%) vs C群(7.1%)→相対リスク0.80(95%信頼区間0.51~1.25)P=0.32、NNT=67
・per-protocol解析 : E群(2.4%) vs C群(7.3%)→相対リスク0.33(95%信頼区間0.13~0.83)P=0.01、NNT=21
 
 
※二次解析ではピーナッツ・鶏卵はPP解析で有意にリスクを下げ、ITT解析では有意な差は見られていない。その他の食品ではどちらの解析でも有意な差は見られていない。
 

感想

PP解析では摂取した食品に対するアレルギーの有意なリスク低下が見られるがITT解析では減少傾向にあるものの有意な差は見られず、またE群での脱落者が比較的多いためこの試験のプロトコルのように早期から食品を食べさせるのはなかなか大変なんだろうなという事が想像されます。
 
二次解析を見ると牛乳・胡麻・白身魚・小麦に対するアレルギーを発症する子供自体が非常に少なく、比較すると発症する子供が多いピーナッツ・鶏卵はPP解析で有意なリスクの減少が見られていることからこの2つに関してはアレルギーを予防する効果があるかもしれませんが、やはり二次解析である事とITT解析では有意な差が見られていない事から少なくとも積極的に摂取させる必要はないような印象です。
 
 
そう言えば以前、「アトピーやアレルギーを防ぐために一歳を過ぎてから離乳食を始める」という方法を勧めているものを目にしたことがありますがなんだかそれも適切ではないように思います。
 
 
なんだか纏まらなくなってしまいましたが、自分の子供だったら早くから上記のような食品をわざわざ食べさせるというような事はしないかなと思います(生まれてみないとわかりませんが)。それ以前に結婚しろって話しですね、ええ…。
といったところで今回はこの辺で失礼致します。
 
 
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