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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

ビスホスホネート製剤の使用期間と骨折リスク(メモ2)

骨粗しょう症

 

「Bisphosphonates and risk of subtrochanteric, femoral shaft, and atypical femur fracture: a systematic review and meta-analysis.」

PMID:23430594

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23408697

→観察研究のシステマティックレビュー&メタ解析

平均年齢の範囲68~84歳の女性が対象の研究が統合されており、ビスホスホネート製剤の使用と大腿骨転子下骨折・大腿骨骨幹部骨折および非定型大腿骨骨折のリスクについて検討されている。

観察研究のメタ解析である点、異質性が高い点に注意。

 

・ビスホスホネート製剤の使用が大腿骨転子下骨折・大腿骨骨幹部骨折・非定型大腿骨骨折リスクを増加[調整リスク比1.70(95%信頼区間1.22~2.37) 異質性:I2=89.19%,P<0.05]

・サブグループ解析では5年以上の使用で大腿骨転子下骨折・大腿骨骨幹部骨折のリスクを増加[調整リスク比1.62(95%信頼区間1.29~2.04) 異質性:I2=0%,P=0.575]

 

 

 

「Increased risk for atypical fractures associated with bisphosphonate use.」

PMID:25846215

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25846215

※抄録のみ

→ランダム化比較試験および観察研究のシステマティックレビュー&メタ解析

ビスホスホネート製剤の使用と非定型骨折との関連について検討されている。

 

・大腿骨転子下または骨幹部骨折→調整オッズ比1.99(95%信頼区間1.28~3.10) 異質性:I2=84.3%,P=0.01

・大腿骨転子下骨折→調整オッズ比2.71(95%信頼区間1.86~3.95) 異質性:I2=83.6%,P=0.01

・大腿骨骨幹部骨折→調整オッズ比2.06(95%信頼区間1.70~2.50) 異質性:I2=29.7%,P=1.22

 

 

 

「Efficacy and safety of single-dose zoledronic acid for osteoporosis in frail elderly women: a randomized clinical trial.」

PMID:25846215

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25846215

→プラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験(米国)

介護付施設に入所している65歳以上の高齢者を対象(平均年齢85.4歳)に、ビタミンDおよびカルシウムサプリメントに加えてゾレドロン静注またはプラセボ投与での比較において12ヶ月~24ヶ月後の股関節および脊椎の骨密度について検討されている。

一次アウトカムは代用のアウトカムである。ベースライン時の患者背景に偏りが見られる点に注意。

 

[股関節の骨密度]

・12ヶ月後 : ゾレドロン群(2.8±0.5%) vs プラセボ群(-0.5±0.4%) P<0.0001

・24ヶ月後 : ゾレドロン群(2.6±0.6%) vs プラセボ群(-1.5±0.7%) P<0.0001

[脊椎の骨密度]

・12ヶ月後 : ゾレドロン群(3.0±0.5%) vs プラセボ群(1.1±0.5%) P<0.01

・24ヶ月後 : ゾレドロン群(4.5±0.8%) vs プラセボ群(0.7±0.5%) P<0.0001

 

※二次アウトカム

[単回の転倒率]

ゾレドロン群(28%) vs プラセボ群(24%)→オッズ比1.24(95%信頼区間0.64~2.42)P=0.52

[複数回の転倒率]

ゾレドロン群(49%) vs プラセボ群(35%)→オッズ比1.83(95%信頼区間1.01~3.33)P=0.047

[骨折率]

ゾレドロン群(20%) vs プラセボ群(16%)→オッズ比1.30(95%信頼区間0.61~2.78)

[死亡率]

ゾレドロン群(16%) vs プラセボ群(13%)→オッズ比1.24(95%信頼区間0.54~2.86)

 

 

 

ビスホスホネート製剤の長期使用における骨折リスク増加というのもそれほど明確なものではないという印象であるが、ベネフィットについても明確ではないためやはり5年以上の長期使用は避けたい。

 

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