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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

活性型VD3製剤はどんな患者に必要ですか?

骨粗しょう症

 

「Vitamin D supplementation and mortality risk in chronic kidney disease: a meta-analysis of 20 observational studies.」

PMID:24066946

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24066946

 

PECO

: 人工透析を受けていないCKD患者または末期腎不全のため人工透析を受けている患者

: 活性型VD製剤の投与あり

: 投与なし

: 総死亡・心血管死亡

 

チェック項目

・研究デザイン : メタ解析

・真のアウトカムか? : 真のアウトカム

・一次アウトカムは明確か? : 明確

・評価者バイアス : 「All data were independently abstracted by 2 investigators」と記載されている。

・出版バイアス : Funnel plotにより検討されており、「publication bias was a less likely cause of the funnel plot asymmetry」と記載されている。

・元論文バイアス : 観察研究のメタ解析。

・異質性バイアス : フォレストプロットの方向性は一致している。

 

結果

[総死亡]

・baseline Cox model(ベースライン時の共変量について調整?)

活性型VD投与あり群 vs なし群→調整ハザード比0.74(95%信頼区間0.67~0.82) 異質性:I2=92.9%

・time-dependent Cox model(時間に依存する共変量について調整?)

活性型VD投与あり群 vs なし群→調整ハザード比0.71(95%信頼区間0.57~0.89) 異質性:I2=98.1%

 

[心血管死亡]

活性型VD投与あり群 vs なし群→調整ハザード比0.59(95%信頼区間0.41~0.86) 異質性:I2=83.6%

 

※サブグループ解析

[総死亡]

・透析を受けていないCKD患者→調整ハザード比0.59(95%信頼区間0.35~0.99) 異質性:I2=79%

・透析を受けている末期腎不全の患者→調整ハザード比0.80(95%信頼区間0.68~0.94) 異質性:I2=94.4%

 

感想

腎機能が低下している患者ではVDが活性化できないというような事を前回のツイキャス・ブログでも触れましたが、CKD患者または人工透析を受けているような患者では活性型VD製剤を投与することで死亡を延長させることが示唆されております。

あくまでも観察研究のメタ解析であり、異質性も高いため注意が必要です。

ただ、異質性は高いものの総死亡についてはフォレストプロットを見ると統合されている各研究のほとんどで有意なリスクの減少が見られており、日本ではお馴染みのアルファカルシドール・カルシトリオールでもそれぞれリスクを有意に減少させています。

 

更にもう一報、CKD患者において活性型VD製剤が総死亡リスクを低下させることが示唆されている観察研究のシステマティックレビュー&メタ解析(PMID:23467111 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23467111 )もありました。

あくまでも仮説生成的な段階ではあり、骨粗鬆症の話から変わってしまいましたがやはり活性型VD3製剤については必要な患者も必要でない患者もいるという事を改めて考えなおす必要があると感じました。

 

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