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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

ニセルゴリンの副作用は?

認知症

「A systematic review and meta-analysis assessing adverse event profile and tolerability of nicergoline.」

PMID: 25079927
 

PECO

P : 脳血管疾患または認知症・アルツハイマー病等を有する成人
E : ニセルゴリン
C : プラセボ
O : 服薬の中断・全ての有害事象・重篤な有害事象・下痢・ホットフラッシュ・急性胃蠕動・掻痒感・高血圧・頭痛・めまい・不安・不眠症・眠気・疲労
 

チェック項目

・研究デザイン : システマティックレビュー&メタ解析
・真のアウトカムか? : 服薬の中断→代用のアウトカム、有害事象→真のアウトカム
・一次アウトカムは明確か? : 複数設定されている。
・評価者バイアス : 「All studies were screened by two independent reviewers with discrepancies resolved by a third reviewer.」と記載されている。
・出版バイアス : 英語以外の研究も探している。
・元論文バイアス : 全てRCT、「The risk of bias was low in the individual studies that were included for meta-analysis」と記載されている。
・異質性バイアス : フォレストプロットは視覚的に一致している。
 

結果 

※vsプラセボのみ記載
 
・服薬の中断→リスク比0.92(95%信頼区間0.70~1.21) 異質性:P=0.94・I2=0%
・全ての有害事象→リスク比1.05(95%信頼区間0.93~1.20) 異質性:P=0.80・I2=0%
・重篤な有害事象→リスク比0.85(95%信頼区間0.50~1.45) 異質性:I2=35%
・不安→リスク比0.59(95%信頼区間0.39~0.88) I2=0%
・下痢→リスク比0.85(95%信頼区間0.24~3.05) I2=0%
・めまい→リスク比0.63(95%信頼区間0.15~2.57) I2=0%
・眠気→リスク比0.34(95%信頼区間0.05~2.12) I2=0%
・疲労→リスク比0.71(95%信頼区間0.14~3.53) I2=18%
・急性胃蠕動→リスク比0.94(95%信頼区間0.58~1.52) I2=0%
・ホットフラッシュ→リスク比3.65(95%試験0.61~21.93) I2=0%
・頭痛→リスク比1.28(95%信頼区間0.63~2.60) I2=0%
・低血圧→リスク比1.49(95%信頼区間0.26~8.72) I2=0%
・不眠症→リスク比1.81(95%信頼区間0.39~8.29) I2=0%
・掻痒感→リスク比3.23(95%信頼区間0.35~30.08) I2=0%
 

感想

ニセルゴリン群とプラセボ群では有害事象について有意な差は見られず、ニセルゴリンは不安を減少させる事が示唆されております。
 
RCTのメタ解析のみで副作用を評価するのは適切かという問題がありますが(そもそも研究が少ない)、前回の認知機能低下予防の効果に引き続き副作用についてもなんだかふわっとした印象のニセルゴリンです。それ故に場合によってはコリンエステラーゼ阻害薬よりも使いやすいという事もあるのかなと思いました。
 
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