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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

一人目の子供が産まれてから二人目の子供を妊娠するまでに太ると死産のリスクが高くなる?

生活習慣
「Weight change between successive pregnancies and risks of stillbirth and infant mortality: a nationwide cohort study.」
PMID: 26651225

PECO

P : 第一子および第二子を連続して出産した女性456711人(スウェーデン)
E : 第一子から第二子までの妊娠間のBMI変化が①<-2kg/㎡ ②-2kg/㎡~<-1kg/㎡ ③1kg/㎡~<2kg/㎡ ④2kg/㎡~<4kg/㎡ ⑤≧4kg/㎡
C : BMIの変化が-1kg/㎡~<1kg/㎡
O : 第二子の死産・乳児死亡(生後12ヶ月以内)・周産期死亡・新生児を除いた乳児死亡(生後28日~1年)

チェック項目

・研究デザイン : コホート研究
・真のアウトカムか? : 真のアウトカム
・調整された交絡因子は? : 第一子妊娠中のBMI・母親の身長・第二子を出産した年齢・妊娠中の喫煙・教育・生まれた国・妊娠の間隔
・集団の代表性は? : スウェーデン出生時健康登録のデータが使用されており、大きな問題はないと思われる

結果

[死産]
①<-2kg/㎡→調整相対リスク0.96(95%信頼区間0.70~1.30)
②-2kg/㎡~<-1kg/㎡→調整相対リスク1.09(95%信頼区間0.87~1.37)
③1kg/㎡~<2kg/㎡→調整相対リスク1.15(95%信頼区間0.97~1.35)
④2kg/㎡~<4kg~㎡→調整相対リスク1.38(95%信頼区間1.16~1.63)
⑤≧4kg/㎡→調整相対リスク1.55(95%信頼区間1.23~1.96)

[乳児死亡]
→調整相対リスク1.05(95%信頼区間0.77~1.43)
→調整相対リスク1.21(95%信頼区間0.97~1.53)
→調整相対リスク1.00(95%信頼区間0.84~1.20)
→調整相対リスク1.11(95%信頼区間0.92~1.33)
→調整相対リスク1.29(95%信頼区間1.00~0.67)

[周産期死亡]
→調整相対リスク0.91(95%信頼区間0.59~1.41)
→調整相対リスク1.20(95%信頼区間0.88~1.63)
→調整相対リスク1.08(95%信頼区間0.85~1.36)
→調整相対リスク1.20(95%信頼区間0.94~1.53)
→調整相対リスク1.29(95%信頼区間0.92~1.81)

[新生児を除いた乳児死亡]
→調整相対リスク1.24(95%信頼区間0.80~1.92)
→調整相対リスク1.23(95%信頼区間0.87~1.74)
→調整相対リスク0.90(95%信頼区間0.68~1.19)
→調整相対リスク0.98(95%信頼区間0.73~1.32)
→調整相対リスク1.30(95%信頼区間0.89~1.92)

感想

第一子出産から第二子出産までの間にBMIが2kg/㎡以上増加すると死産のリスクが増加することが示唆されていますが、生活習慣(飲酒等)や疾患等の調整については不十分なように感じます。

交絡の可能性はあるものの、妊娠初期における妊婦の過体重及び肥満が乳児死亡リスクの増加との関連が見られているコホート研究(PMID:25467170  http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25467170 )や妊娠中のBMI増加が胎児死亡・死産・周産期死亡・新生児死亡・乳児死亡のリスク増加との関連が見られているメタ解析(PMID:24737366  http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24737366 )もあるので妊婦のBMIと死産や乳児死亡は関連する可能性があり、アウトカムの重大性も考えると、一人目の子供が産まれて二人目も欲しいと考えている場合は太るような生活習慣には注意すべきかなと思います。