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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

マクロライドは死亡リスクが高いですか?

以前クラリスロマイシンによる心血管死の増加を示唆するコホート研究と、

 

 

アジスロマイシンは死亡を増加させないことが示唆されたメタ解析を読みましたが、

 

 

今日何気なくPubmedで検索したところマクロライドと死亡について検討されているメタ解析を見つけたため読んでみたいと思います。
 
 「Association of macrolides with overall mortality and cardiac death among patients with various infections: A meta-analysis.」
PMID: 26412674 
 
P : 様々な感染症に罹患している成人
E : マクロライド投与
C : その他の抗菌薬を投与
O : 全死亡・心臓死
 
読んでみますとは言ったものの残念ながら抄録しか読めないため妥当性については判断できませんが結果は以下に。
 
・全死亡→オッズ比0.65(95%信頼区間0.46~0.92)
・心臓死→オッズ比1.43(95%信頼区間0.86~2.40)
 
意外にも他の抗菌薬と比較すると死亡リスクが低いという結果になっております。
ただ、クラリスロマイシンとその他では分けて考える必要があるのかもしれません。
 
参考までにサブグループ解析の結果は、
 
・49歳以上の全死亡→オッズ比0.69(95%信頼区間0.66~0.72)
・48歳未満の全死亡→オッズ比0.42(95%信頼区間0.02~11.01)
・49歳以上の心臓死→オッズ比1.99(95% 信頼区間1.53~2.59)
 
となっており、なんとなく一貫性のない結果になっているのが気になるところではありますがやはり心血管イベントリスクの高い高齢者では安易に処方されるべきではないと思います。
 
 
 
市中肺炎の約80%が耐性を持つと言われるマクロライド。
風邪の患者では当然ですが症状改善の短縮は期待できず、二次予防についても期待できず、むしろ副作用や併用薬との相互作用が目につく印象の薬ですが、それでも風邪の患者に処方されるベネフィットって何かあるんでしょうか?と思ってしまいます。