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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

心不全患者へのβ遮断薬投与は個別で死亡リスクに対する効果に違いがあるのか?

心不全 心房細動・抗凝固薬

「Efficacy of β blockers in patients with heart failure plus atrial fibrillation: an individual-patient data meta-analysis.」

PMID: 25193873
 

PECO

P : 洞調律(76%)又は心房細動(17%)を有する心不全患者(18254人)
E : β遮断薬
C : プラセボ
O : 総死亡
 

チェック項目

・研究デザイン : メタ解析
 
・真のアウトカムか? : 真のアウトカム
 
・一次アウトカムは明確か? : 明確
 
評価者バイアス : 記載なし
 
・出版バイアス : 英語以外の研究についても探されている
 
・元論文バイアス : ランダム化比較試験のメタ解析で、「All included studies had low risk of bias as assessed with the Cochrane Collaborations Risk of Bias Too」の記載あり。
 
・異質性バイアス : 異質性検定が行われており、研究異質性はI2=0%
 
・資金源 : 「Menarini Farmaceutica Internazionale provided an unrestricted research grant for administrative costs and GlaxoSmithKline provided data extraction support. None of the pharmaceutical groups had any role in data analysis or manuscript preparation.」の記載あり。
 
・平均追跡期間 : 1.5年
 

結果

・洞調律群(粗死亡率16%)→ハザード比0.73(95%信頼区間0.67~0.80)P<0.001
 
・心房細動群(粗死亡率21%)→ハザード比0.97(95%信頼区間0.83~1.14)P=0.73
 

感想

洞調律の心不全患者では死亡リスクを低下させる事が示唆されているが、心房細動の心不全患者ではレートコントロールとしてβ遮断薬が使用されることもあるが死亡リスクに対する改善は見られないという結果。
 
ただ、心房細動患者ではジゴキシンで死亡リスクの増加が示唆されていたりもするため、レートコントロールが必要だという場合はβ遮断薬を選択すべきではないという事でもないとは思います。