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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

経口血糖降下薬の心不全に対するリスクはどれくらい差があるか?

糖尿病・血糖降下薬
「The risk of heart failure associated with the use of noninsulin blood glucose-lowering drugs: systematic review and meta-analysis of published observational studies.」
PMID: 25260374

PECO

P : インスリン以外の血糖降下薬による治療を受けている170万人以上の患者(ヨーロッパ・アメリカ)
EC : グリタゾン系・メトホルミン・SU薬で比較
O : 心不全リスク

チェック項目

・研究デザイン : コホート研究・症例対照研究のメタ解析

・真のアウトカムか? : 真のアウトカム

・一次アウトカムは明確か? : 明確

・評価者バイアス : 「Titles and abstracts were reviewed for study eligibility by at least two researchers. Disagreements were solved by consensus with a third researcher.」と記載されており、独立して評価はされていない様子。

・出版バイアス : 「Examination of the funnel plots does not suggest publication bias」の記載あり。

・元論文バイアス : 観察研究のメタ解析であり、「With the RTI item bank, 3 studies had a high risk of bias for 25% or more of the items assessed and 2 additional studies had a high risk of bias for 20% or more of the items assessed. In our assessment, 4 studies had the potential for immortal time bias, 8 studies might have been affected by confounding by indication, and 8 studies had unmeasured confounding.」の記載あり。

・異質性バイアス : 異質性検定が行われている。

結果

・ロシグリタゾン(E) vs ピオグリタゾン(C)→相対危険度1.16(95%信頼区間1.05~1.28)P=0.003、異質性:I2=66%

・ロシグリタゾン(E) vs メトホルミン(C)→相対危険度1.36(95%信頼区間1.17~1.59)P<0.0001、異質性:I2=6%

・ピオグリタゾン(E) vs メトホルミン(C)→相対危険度1.14(95%信頼区間0.86~1.50)P=0.36、異質性:I2=0%

・SU薬(E) vs メトホルミン(C)→相対危険度1.17(95%信頼区間1.06~1.29)P=0.001、異質性:I2=24%

・ピオグリタゾン(E) vs SU薬(C)→相対危険度1.30(95%信頼区間0.90~1.87)P=0.17、異質性:I2=0%

感想

観察研究のメタ解析であるため交絡因子による影響も考えられるので結果は示唆に留まるかと思いますが、ロシグリタゾンについては予想通りとして、2型糖尿病患者に対して薬物治療を行う場合はやはり使える限りはメトホルミンが選択されるべきかなと感じます。