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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

糖尿病患者への降圧薬は何が良い?

高血圧・降圧薬

以前書いた記事を誤って消してしまったため再度。

 
「Comparative effectiveness of renin-angiotensin system blockers and other antihypertensive drugs in patients with diabetes: systematic review and bayesian network meta-analysis.」
PMID: 24157497 
 
 
・研究デザイン : メタ分析
 

PECO

P : 18歳以上の糖尿病患者(36917人)
E : ACE阻害薬・ARB・β遮断薬・利尿薬・Ca拮抗薬の単独又は併用
C : プラセボ又は他の降圧薬
O : 全死亡・末期腎不全・血清クレアチニン値の倍増
 

チェック項目

・真のアウトカムか? : 真のアウトカム
 
・一次アウトカムは明確か? : 複数設定されている
 
・評価者バイアス : 「Two investigators (H-YW, J-WH) independently extracted the following information and entered it into a database」の記載あり。
 
・出版バイアス : 「When relevant information on design or outcomes was unclear, or when doubt existed about duplicate publications, we contacted the original authors for clarifications.」の記載があり、funnel plotを用いた検討もされている。
 
・元論文バイアス : 「Two investigators (H-YW, J-WH) independently evaluated the methodological quality of eligible trials by using the Cochrane Collaboration’s tool for assessing risk of bias (random sequence generation, allocation concealment, blinding of participants and personnel, blinding of outcome assessment, incomplete outcome data, selective reporting, and other sources of bias).」の記載あり。
 
・異質性バイアス : 「Heterogeneity of treatment effects across studies was assessed by I2 and the Cochrane Q test.1」の記載があり、「we found no significant heterogeneity 」と記載されている。
 
・追跡期間 : 12ヶ月以上のRCT
 

結果

・全死亡
β遮断薬のみ死亡リスクが有意に高かった(オッズ比7.13、95%信頼区間1.37-41.39)。
 
以下β遮断薬との比較
 
・ACE阻害薬+Ca拮抗薬→オッズ比0.067(95%信頼区間0.008-0.559)
・ACE阻害薬+利尿薬→オッズ比0.121(95%信頼区間0.020-0.658)
・ACE阻害薬→オッズ比0.137(95%信頼区間0.023-0.711)
・プラセボ→オッズ比0.140(95%信頼区間0.024-0.732)
・Ca拮抗薬→オッズ比0.145(95%信頼区間0.025-0.728)
・ARB→オッズ比0.153(95%信頼区間0.025-0.793)
 
・末期腎不全
全ての比較で有意な差は見られなかった。
 
・血清クレアチニン値の倍増
ACE阻害薬ではプラセボ(オッズ比0.58、95%信頼区間0.32-0.90)とβ遮断薬(オッズ比0.12、95%信頼区間0.02-0.74))と比較して有意にリスクが低下していた。
その他の比較では有意な差はみられなかった。
 

感想

ACE阻害薬が第一選択薬、もう1剤追加するならCa拮抗薬が推奨されるような結果だが、β遮断薬でなければどれもあまりり差がないように感じる。
まずは安い薬から開始するというような感じでも良いのかもしれませんね。