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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

どれくらい血圧が上がったら治療を強化するのが良いのか?

「Optimal systolic blood pressure target, time to intensification, and time to follow-up in treatment of hypertension: population based retrospective cohort study」

PMID: 25655523
 
 
・研究デザイン : 後ろ向きコホート研究
 

PECO

P : 降圧薬による治療を行っている18歳以上の高血圧患者(イギリス、88756人)
E &C : ①降圧治療を強化する収縮期血圧の閾値・②閾値をこえてから強化治療を行うまでの時間・③強化治療を行ってから再度血圧測定を行うまでの期間の違いについて比較
O : 心血管イベント・死亡の複合エンドポイント
 

チェック項目

・真のアウトカムか? : 真のアウトカム
・一次アウトカムは明確か? : 明確
・調整した交絡因子はなにか? : 年齢・性別・喫煙歴・貧困・糖尿病・心血管疾患・慢性腎疾患・チャールソンの指数・BMI・薬物・ベースラインの血圧
・追跡期間中央値 : 37.4ヶ月
・患者背景 : 年齢(SD)58.5(11.9)、BMI(SD)27.6(5.0)

結果

140mmHgを対照として
130mmHg→ハザード比0.98(95%信頼区間0.91-1.07)、P=0.69
150mmHg→ハザード比1.03(95%信頼区間0.97 -1.10)、P=0.34
・160mmHg→ハザード比1.21(95%信頼区間1.13-1.30)、P<0.001
・170mmHg→ハザード比1.42(95%信頼区間1.31-1.55)、P<0.001
・≧180mmHg→ハザード比1.69(95%信頼区間1.55-1.84)、P<0.001
 
0~1.4ヶ月を対照として
・1.4~4.7ヶ月→ハザード比1.12(95%信頼区間1.05-1.20)、P=0.009
・4.7~8.7ヶ月→ハザード比1.23(95%信頼区間1.15-1.32)、P<0.001
・8.7~15.3ヶ月→ハザード比1.19(95%信頼区間1.11-1.28)、P<0.001
・≧15.3ヶ月→ハザード比1.25(95%信頼区間1.17-1.35)、P<0.001
 
0.7~1.0ヶ月を対照として
・0~0.7ヶ月→ハザード比1.06(95%信頼区間0.99-1.13)、P=0.085
・1.0~1.5ヶ月→ハザード比1.01(95%信頼区間0.95-1.08)、P=0.71
・1.5~2.7ヶ月→ハザード比1.07(95%信頼区間1.00-1.14)、P=0.05
・≧2.7ヶ月→ハザード比1.18(95%信頼区間1.11-1.25)、P<0.001
 

感想

強化治療を行う収縮期血圧の閾値を150mmHg以上に設定、収縮期血圧が閾値をこえてから強化治療を行うまで1.4ヶ月以上の遅延、強化治療を行ってから血圧を再測定するまで1.5ヶ月以上経過によりリスクが増加することが示唆された。
ただ、肥満の人が多いのが気になりますね。