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【薬局薬剤師の記録的巻物】

EBMの実践のため、論文を読み、記録していきます。

ダビガトラン vs ワルファリン

心房細動・抗凝固薬
今回はダビガトランの非劣性試験について読んでみたいと思います。

「Dabigatran versus Warfarin in Patients with Atrial Fibrillation」
PMID: 19717844


PECO

P : 脳卒中又は一過性脳虚血発作の既往がある・LVEF<40%・NYHA分類≧II・6ヵ月以内の心不全の既往・75歳以上(糖尿病、高血圧、冠動脈疾患患者は65歳以上)のうち1つ以上にあてはまる心房細動患者(18113人)
E : ダビガトラン110mgを1日2回投与(6013人)又は150mgを1日2回投与(6076人)
C : INR2~3の範囲で維持するようにワルファリンを投与(6022人)
O : 安全性→大出血、有効性→脳卒中・全身性塞栓抜症

今回も適切かはわかりませんが、RCTと同じようにチェックを。

チェック項目

・真のアウトか? : 真のアウトカム
・アウトカムは明確か? : 明確
・ランダム化されているか? : されている
・盲検化されているか? : PROBEが行われている
・解析方法 : ITT解析
・追跡率 : 99.9%
・追跡期間中央値 : 2.0年
・患者背景 : 特に気になるような偏りは見られない

結果

非劣性マージン : 1.46

・安全性
ダビガトラン110mg群2.71% vs ワルファリン群3.36%→相対危険度0.80(95%信頼区間0.69-0.93)p=0.003

ダビガトラン150mg群3.11% vs ワルファリン群3.36%→相対危険度0.93(95%信頼区間0.81-1.07)p=0.31

・有効性
ダビガトラン110mg群1.53% vs ワルファリン群1.69%→相対危険度0.91(95%信頼区間0.74-1.11)p<0.001

ダビガトラン150mg群1.11% vs ワルファリン群1.69%→相対危険度0.66(95%信頼区間0.53-0.82)p<0.001

結果

ダビガトランはワーファリンと比較して非劣性であることが示され150mgでは優位性が認められましたが、PROBEが行われている点とITT解析のみ行われているようなので差が薄まっている点に注意が必要かもしれません。

その後、ワーファリンと比較してダビガトランは大出血のリスクが高い事が示唆された後ろ向きコホート研究(http://archinte.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1921753#Abstract)もあるため、この非劣性試験の結果をもって安全だとは言い切れないのではないかと思います。